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http://event.shoeisha.jp/detail/1/
先日、以下のセッションに関するメモと感想を書きました。
其の壱: 【15-C-5】ディシプリンド・アジャイル・デリバリー~エンタープライズ・アジャイル実践ガイド~
其の弐: 【15-A-7】ワンクリックデプロイ ~いつまで手でデプロイしてるんですか~
デブサミから少し時間が空いてしまいましたが、今日は以下のセッションについて、スライドに無かった口頭メモを中心に、書き残しておきます。
【15-A-8】 アジャイルサムライって当たり前になるのかな?
Togetter
http://togetter.com/li/451011
■AgileもScrumもLeanも、入り口が違うだけ。目指す場所は一緒。
■アジャイルが当たり前になるために、2つのことを乗り越えなければならない
・自分の現場で始めること
・成果を出すこと
■西村さんの場合
・一冊の本に出会った
・アジャイルやりたくて仕方なくてやり始めた
・独りで朝会や振り返りやペアプロやった
・そのおかげで自力がついた
・だから、始めるのは難しいとは思わない
■独りでやってると、いつかは上司とかとぶつかる
・その時に備え、価値ある成果を出せるように備えておく
・成果を出すと、話を聞いてもらえるようになる
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ここから3人のエンジニアさんの登場です。
■及部さん
・アジャイルをやり始めて、チームを良くするには、ということを真剣に考えるようになった
・あたりまえなことができてない、ということを認識することが大事
■竹林さん
・スクラムマスターに向く人がいれば、やってみる?といって育成する
■上田さん
・開発初心者のチームでもアジャイルでサービスをリリースすることができた。
→ アジャイルを活用する理由も変化する。
■いちばんうまくいかなかった話
●及部さん
・トレードオフスライダーが動かせない時に、教科書通りにやってたら、元に戻された
(進捗が見えないということで元に戻された)
・共感してもらう、ということができてなかったので、反省して、巻き込むようにした
●竹林さん
・ビジネス側の人とヒートアップして敵対関係になった。
・話聞きましょう、として、相手がわかる言葉でしゃべるようにした
●上田さん
・やりすぎた。いろんなプラクティスを知ると、やりたくなってしまう。
・やりすぎると計測できなくなって、どれが良い事か、わからなかった。
■成果が出たと思った瞬間
●上田さん
・自分の手でリリースすることを成果と考えていた。
→ 売り上げを上げるプロジェクトであってもメンバが嬉しくなかったら成果と言えないと思った。
・人とかチームを育てようとして実行に移すようにアクションを起こすことが成果。
●竹林さん
・売り上げとか生産性は成果とは思わない。
・チームがやってよかったと口にするのが成果と感じる。
・何気ない会話で、このやりかたにしたほうがやりやすい、とかいってくれたときに成果だと感じる。
・言葉として出てくるまでに1ヶ月くらいかかると思う。
・実感する瞬間と、目の前でわかる瞬間は違うと感じる。
●及部さん
・自転車にのったときと同じ。立って放す瞬間がまず成果。
・最初の乗り方を覚えるのが成果。
・アクションを起こそうとした人が、それを起こしたことによって、他の人が変わり始めた瞬間が成果。
→ それまでに半年かかった。
■やってみてダダスベリだった事と、良かったプラクティス
●上田さんのダダスベリ
・ペアプロタイムを設けた。13時から一時間はペアプロの時間、みたいな。
→ 全員初心者だったので、ペアプロの準備の時間を設けるようになって、品質に結び付かなかった。
●竹林さんのダダスベリ
・ペアプロ。ググって、ペアプロが良いらしい。 → じゃあペアプロやりましょう。
・チームでペアプロやってみると評判が良くなかった。
・TDDとか分かってない段階でやって、理想と現実に打ちのめされた。
・じゃあどうすればいいの?とチームに聞いたら、自分のやってる情報を共有する風にします、となった。
●竹林さんの良かったプラクティス
・振り返り。リーダー格の人が大抵いるので、振り返りの場がないと、その人がいつも仕切ってしまう。
→ 振り替えりをやると、皆から話が出る。
●及部さんのダダスベリ
・振り返り。普通に振り返っても重くなるのでアイスブレイクをやったりする。
→ そこでアニメのネタで振り返りをやったらダダスベリした。
●及部さんの良かったプラクティス
・同じく、振り返り。意外とみんな、言いたいことは持っている。
→ コミュニケーションの場がないと出てこない。
→ 振り返りで掘り下げて、みんなで考えよう、とすると上手くいった。
●西村さんのダダスベリ
・朝会。「何立ってるの!」と怒られた。
■他人の巻き込み方(自分以外の反応)
●上田さん
・POの反応
・今までは一方通行だった。今はチームから企画が出る。リスクもでてくる。
●竹林さん
・前の会社で成果は出していた。
・周囲からは、若造のくせに新しい事やりやがって、みたいのがあった。
・今の職場では、疑問点について他のエンジニアに質問を投げかける。
→ 「ペアプロやらないなら、どうやって品質を確保しますか」みたいに。
→ 自分達で改善していくようになった。
●及部さん
・アジャイルで失敗して嫌悪感を持ってる人がいると、アジャイルはダメ、って人になる。
・なので、アジャイルという言葉を出さない。改善をしていこう、とした。
・今まではうるさい、と言われてたのが、やってみたら良かった、というふうになった。
■間違った解釈をしてる人との向かい方
●及部さん
・向き合うと敵対とは上手くいかない。
→ 間に人を立てて、その人のせいにする。
・信頼関係を築く。仲良くやれるようにする。
●竹林さん
・相手の考えを変えようとすると反発される。
・なので、ディスカッションの場をつくる。
・みんなのいる場で話す。
・相手の考え方を変えるのではなく、疑問点をぶつける。
~するにはどうしたらいいですか?という話し方。
●上田さん
・都合よく考える人のうち、きちんと理解していない人が主。
・なので、その人にちゃんと理解してもらった上で進める。
(@ryuzeeさんとかの資料とか使って理解してもらう)
■普通の人でもアジャイルできるのか?
●竹林さん
・何かぶちあたった時に、諦める人と諦めない人がいる。
・今日の3名は諦めない人だと思う。
・フィードバックだと理解する。うまくいかない方法を知ったと前向きに捉える。
・自分がへこたれそうな時に、じゃあどうやればいいのか、マインドを切り替えられるかが大事。
●及部さん
・なるべく吸収していこうと思っている。
・いろんな人に聞いてプログラミングし始めたのが、始まり。
・上手くするためにどうすれば必死に考えて、手持ちの弾で頑張っている。
●上田さん
ごちゃごちゃ言わずに試せばいいんや!
ここまでが3人のお話でした。ここから再度、西村さん。
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■アジャイル開発は成果を出さないと回りから認められない
■学び続けて上達していく。やってみる。
■やってみると、考えることができる。次何を試してみよう、というのがわかる。その繰り返し。
■学ぶというのは自然と備わっている。アジャイルは学ぶ仕組み。
■アジャイルの本質は、学ぶ仕組みだと思っている。
■学び会うことが重要。これがないとうまくいかない。
■アジャイルサムライの次に読む本はない。やってみるしかない。
■アジャイルサムライを読んで、ようやく同じ言葉でエンジニア同士しゃべれるようになった。
■あたりまえにするには
・現場で始める
・成果を出す
・互いに学び会う
■4人のエンジニアの今後のAction
●及部さん
・いまやってることを会社として認めてもらって誰にでもわかる価値をユーザに届けることが必要。
・一番大事なのはビジネス価値を届けること。
・いまやってることがビジネス価値に繋がっているのかを見せる。
●竹林さん
・まだ会社ではアジャイルはメインストリームではない。
・押し付けるんじゃなく、みんなが達成感を得られて楽しくできるように、大きく広げていきたい。
●上田さん
・先行するチームを作りたい。自分の手を動かして経験を積むことが必要。
●西村さん
・スクラムブートキャンプの本でなにかやっていきたい。
・Agile Academyという、とびっきりの先生が教えてくれる場を作る。今頑張っているところ。
★感想:
登壇された4名の方の事は、これまでの勉強会や講演とかでよく知ってましたが、あいかわらずイキキとしてます。
私も「現場でやってみる」というのは大事だと意識してるんですが、アジャイルをやって「成果を出す」という考えはあまり無かったです。
成果を出すというか、そもそもスタートすることに四苦八苦してるんで、まだそこまで及んでなかった。
でも、確かに継続性を持たせるには成果を出してみんなが納得できることが必要なわけで。
やってみるだけじゃなく、もう少し「成果を出す」を意識してみようと思います。
ちなみに最後に隣の方とデブサミで誓った自分のActionについて話し合う時間が5分ほど用意されましたが、私、残念ながらここで退室しました。
この後、JBL(プロバスケ)の試合を観戦しにダッシュで代々木体育館に向かわなければならなかったので。
隣だった方、ゴメンナサイ。
最後に、登壇してくださった4名のエンジニアさん、貴重な体験談ありがとうございました。
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