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JJUG 「JavaOne 2015 報告会 @ 東京」に参加しました

2015/11/14(土) JJUG 「JavaOne 2015 報告会 @ 東京」に参加してきました。

DoorKeeper
https://jjug.doorkeeper.jp/events/33374

Togetter
http://togetter.com/li/900025

場所は日本オラクルです。
参加者は250人くらいでしょうか。13Fの、あの大広間が満席でした。

以下、個人メモ。


Opening & JavaOne 2015 over all
伊藤 敬さん (日本オラクル)

<<スライドが公開されたらココに貼る>>
  • 9000人くらいの参加者で、去年より微増だった。
  • JavaOne4Kidsという小学3年生〜中学〜高校までの人向けのセッションが合って、450人ものKidsが参加した。
  • 内容はJava、WEB、IoTなど。社会人レベルのコードを書く人がけっこういたのが印象的。
  • 今年のJava Oneは、日本人の登壇者は10名くらいいた。
  • Java SEは、特に目新しい紹介はなかった。
  • Java MEは、この後に大山さんが話してくれる。来年9月にJava ME 9が出る。
  • Java EEは、2017年半ばにJava EE 8のGAが出る。


Impressions of JavaOne & Java trends
鈴木 雄介さん (JJUG)
JavaOne感想&技術トレンド紹介 - JavaOne2015報告会 from yusuke suzuki

カナリアリリース、ダークカナリアリリース、Chaos Monkeyといったキーワードが興味深かったですね。

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全体的な感想と技術トレンドを話す。

Java One感想
  • 大きなアップデートなし。
  • 来年にJava SE 9が、再来年にJava EE 8が出る。
  • 今年は20周年頼りだった。20週年がなければ寂しいイベントだった。
  • 大きな盛り上がりはなかった。

スコット・マクネリ
  • キーノートの最後に登場。Sunの創業者で60歳を過ぎてる。かなりやんちゃ。
  • 「Javaプログラマにとって最悪な12のコト」という紹介で、4個でOracleをディスってた。

ORACLEとJava
  • ORACLEがSUNを買収してから、Javaの7, 8, 9が順調に進んでいる。SUNは予定外が楽しい会社だった。

技術トレンド
  • DevOps & Microservices
  • Javaそのものが重要なのではない。Javaは基盤。
  • Javaというワードが一回も出てこないセッションがあった。
  • Javaプログラミングができればよい、という時代ではなく、ITサービス運用が重要な時代となってきた。

Microservice Architecture
  • サービスによってサービスを組み立てる。ボトムアップ。
  • それに対して、SOAはトップダウン。

先端Webサービス系企業の取り組みが共有され、広がりつつある
  • Netflix, Twitter, ・・・
  • 宗教的な理由により、AmazonとGoogleの社員はJava Oneに出れない、というのがあります(笑

カナリアリリース
  • ブルー・グリーンデプロイ、A/Bテスト
  • 現行システムを動かしたまま隣に追加サーバ群を置いて2倍にし、新バージョンのアプリにアクセスを振っていく。
  • トラブルがあったら旧システム側にロールバックする。

ダークカナリアリリース
  • 開発者にしか見えないリリースを、いきなり本番環境にする。
  • Microserviceだと、サービスを動かそうとすると周辺サービスがいないと動作しない。
  • 本番環境ならそれら周辺サービスがセットアップ済みなので、そっちのほうが楽で便利。
  • 開発者しかアクセスできないようにした「本番環境」でテストするという思想。

Chaos Monkey
  • ランダムにサーバをダウンさせるOSS。
  • 実際にAWSのインスタンスをダウンさせるのを日中にランダムにやってくれるOSS。
  • わざとデータセンターをダウンさせることで、アクセスが別のデータセンターに逃げていく。
  • 全体的なサービス品質を高めるために、部分的な品質劣化を許容する。
  • 不運なユーザは存在するが、サービスがダウンするような事態にはならない。
  • エンタープライズの発想とは異なる。
  • Netflixだと、動画の瞬断は影響度が小さいのでこれが出来た。瞬断が生死に関わる医療システムとかでは真似できない。

品質モデル
  • ソフトウェアデザインの重要なポイントが変化している。
  • 外部品質は、ふるまいの品質。
  • 内部品質は、ソフトウェアがちゃんと動く、ドキュメントがちゃんとある、といった品質。
  • 昔は「構造」、つまり内部品質が重要な時代があった。UMLをきちんと書きましょう、とか、デザインパターンとか。
  • そのあとプロセス品質が重要な時代がきた。アジャイルとかユニットテストとか。
  • 今は利用時品質に近いところまで制御できるところまできた。サービスを維持することが重要。

サマリ
  • 来年のJavaOneに注目。Java9リリース。
  • Javaだけではないトレンドにも注目
  • プログラミングだけでなくサービスにも目を向けましょう。


Java SE Update
久保田 祐史さん (NTT)
JavaOne 2015 JDK Update (Jigsaw) #j1jp from Yuji Kubota

Project Jigsawの紹介が興味深かったですね。全然知らなかったので・・・
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何が大きく変わるか
  • JDK 9 ・・・ Module導入 (Project Jigsaw)
  • JDK 10+ ・・・ HW, OSへの最適化

jshell
  • スクリプト言語みたいに、コンソール上でコードを書いてすぐ実行できるようになる。

Java.Doc.Next
  • javadoc周りが便利になる

Milling Project Coin
  • アンダースコア "_" 一文字の命名が禁止になる。

Project Jigsaw
  • Jar Hellをなくすためにモジュール化の概念を取り入れた。
  • モジュール -> パッケージ -> クラス -> フィールド&メソッド、という階層の最上位に位置し、パッケージより上のグルーピングを作る。
  • パッケージのコンテナとしてモジュールを導入する。
  • アクセス修飾子で、publicの種類が増える。API開発者にはより細かくアクセスを制限できるようになった。

Jigsawの考え方
  • jigsawはjetpackではなくシートベルト。


Java SE 講演から
伊藤 博志さん (ゴールドマン・サックス)

<資料が公開されたらココに貼る>>

GS Collections
  • 「Eclipse Collection by example」という題目で発表したJava Oneの再演。
  • GS CollectionsというOSSをゴールドマン・サックスで開発している。
  • ただ、ソースコードはSubversionで内部で管理されていて、公開するときだけGitHubにリリースしている状況。
  • この状況を変えたかった。
  • GS Collections 7.0をEclipse Collections 7.0に移管することとなり、これによりコントリビューションを受け入れる体制ができる。
  • Eclipse CollectionsはJava 5まで使える。

Map
  • JDKのHashSetはHashMapをラップしてるだけでひどい実装。メモリ効率が悪い。
  • Eclipse Collectionsのmapはそれより6倍くらいメモリ効率が良い。

Hobson's Choice
  • JDKは選択肢が与えられているように見せかけていて、実は選択肢がない状況にある。
  • いろんな場面でMapを使わざるを得ない状況というのが多い。



Java ME & IoT
大山 弘樹 (Javaカンファレンス)

<資料が公開されたらココに貼る>

Java ME Embededは8.2が出る。
Java SE Embededは死・・・

そのくらいしか発表ネタが無い。組み込みなので、あんまり急にJavaが進化しても困る。
今日の発表、3分でオワタ。あとはJava Oneの話します(笑

Java Oneで各セッションの出口に置いてある投票機器がRaspberyy Pi2だった。ガムテープで固定した酷い手作りw
Java Oneで唯一のIoTのセッションを聞きに行ったら中止だった・・・
救いは、すぐ隣のセッションで「James Goslingの私生活を同僚が暴露する」という面白いセッションがあったこと。



Java EE Update ~その1~
上妻 宜人さん
JavaOne2015報告会 Java EE アップデート #j1jp from Norito Agetsuma

Servlet 4.0、JAX-RS 2.1、JMS 2.1、JPA 2.2などの最新仕様のお話です。
個人的にはRESTまわりを仕事で使ってるので、JAX-RSには興味あります。
あと、WildFly Swamというの、初めて知りました。Spring Bootは個人的に使ってますが、それに近い思想のようです。



Java EE Update ~その2~
大中 浩行さん (グロースエクスパートナーズ)
JavaOne 2015 報告会 @ 東京 「About MVC 1.0 & JSON-P」 from Hiroyuki Ohnaka

せとあずさんとはお知り合いなので登壇前にお話してました。
Java Oneの時は、サンフランシスコに2週間ほど滞在してたそうです。裏山氏!

個人的には、MVC 1.0の話がとても興味ありました。
現在、弊社もStruts1ベースの開発フレームワークを刷新している最中で、RESTベースのアーキテクチャを模索しているところなのです。



Speaker Panel: How to be a speaker at JavaOne?
モデレータ: 伊藤 敬さん (日本オラクル)
パネル: 寺田 佳央さん, 谷本 心さん, 伊藤 博志さん

Q1.
Java Oneで講演してみてどうでしたか?

谷本さん
Java Oneは2回目の登壇だった。今回は自腹だったので高価だった・・・。
Javaのコミュニティが活発になるのに貢献できていいかなぁと思っている。
初参加の時は英語が通じるのか、恐怖があった。
自分が話したいテーマじゃなくて、受かるテーマを選んでCall for Papers(CfP)を出したので難しさがあった。
テーマは「ログの可視化」。他の人がやらなそうで面白そうなネタにした。

伊藤さん
Java Oneは今回が初めて。発表はEclipse Collectionsのツテで、9月に決まったばかり。勢いのみで行った感じ。

寺田さん
Java Oneは今回2回目。
今回もどうしても行きたかったので、自腹で飛行機とホテルを取った。
Java Oneのチケットは15万円くらい。去年まではオラクルの社員だったので、無料で入れた。
今年は他の人のセッションに乗っかる形で、タダで参加することができた。
Java関係の知り合いが発表するということで、「なんでもするから連名で登録して」とお願いした。
1セッションで2−3人登録できるの知ってたので、それを利用した。
相方に紹介したネタが面白かったということで、当日、セッション開始の10分前に、登壇してしゃべることが決まった。
ぶっつけなので、日本語のスライドを使った。会場は500名くらい。
ぶっつけ本番だったけど、終わったあと、多くの聴講者が「よかったよ」と言ってくれた。
1回目の時はめちゃくちゃ緊張した。
Java Oneは、セッションが面白くないと聴講者はみんなすぐ去っていく。
登壇中にみんないなくなっちゃったらどうしようと不安だった。
今年は気楽にやって、準備してなかったので日本のときのようにしゃべれた。

谷本さん
自分の英語が伝わるのか、怖かった。でもちゃんと準備すれば聞いてもらえる。

寺田さん
プレゼンの作りを日本と変えた。
日本だと、面白いネタが後ろの方まで出てこなくても、聴講者は最後まで聞いてくれる。
アメリカは最初の方でつまらないと部屋から出ていかれる。
Javaのスペックリードのセッションでも、つまらなかったらみんな帰っちゃう。
なので、「後で紹介するデモがとても面白いから、そこまでは絶対聞いてね」と最初に断ってから始めた。

伊藤さん
日本はみんな真面目に聞いてくれるが、無反応なので、心の中で何を思ってるのかが分からないところがある。
良い手応えがあってもディスられてたり、その反対だったり。
アメリカは、すごい興味もってくれてる、とか、講演中でも聴講者のリアクションで反応がすぐわかる。

谷本さん
資料の作りは日本でもアメリカでも、あまり変えない。
日本だと、最初で掴みを失敗すると、聴講者は聞いてるふりして聞いてないようなことになる。
なので日本では、最初に共感を先に持ってくるようにしている。わざとスベって、心をザワザワさせる。全部計算通り(笑
アメリカでは、最初にデモとか、本質を最初に持ってくるような構成にした。

Q2.
今後、どんな人にJava Oneで講演してもらいたいと思うか。

谷本さん
JJUG CCCとかで登壇してる人は、Java Oneに行けばいい。
技術レベルは日本のほうが高い部分もある。
世界で活躍するとコミュニティが盛り上がるので、コミュニティで活動している人は是非Java Oneで講演してほしい。
子供がスピーカーするのを見てみたい。

寺田さん
今日来てる人はJJUG CCCとか、日本でしゃべってほしい。それで、JJUG CCCとかでしゃべったら、次は海外にも行って欲しい。
あと、事例を持ってる人は、世界でしゃべってほしい。事例はCfPで受かる可能性が高い。

伊藤さん
Java Oneの初日に各国のJUGコミュニティの集まりがあった。
Java Oneでの日本のツイートで4位だったが、全体を合わせると1位だと思った。
JJUGの幹事さんとか、Java Oneとかで話してみたらどうかと思った。

谷本さん
日本は個人ってイメージがあるので、確かにコミュニティで行ければ良いですね。
ブラジルとかコミュニティが凄い。

Q3.
あなたが習得した「Java Oneのスピーカーになるための極意」を教えてください。

寺田さん
会社とかで事例を持っていれば、ノウハウを紹介するようなCfPを出せば通りやすいのでは。
LambdaとかGigsawとかMVCとか、単品のテクノロジーをしゃべろうとすると、本家のしゃべる人が他にいるので勝つのは難しい。
それよりも、トラブルシューティングとかのが通りやすいのでは。

伊藤さん
テクノロジーのプレゼンなら、使ってる用語は基本英語。会話よりプレゼンのほうが英語は楽。事前に準備できるので。

寺田さん
アメリカだと、講演中に英語で質問がぼんぼん飛んでくるのは怖い。

谷本さん
質問がある方は、Twitterで質問してください、と事前に断っておいた。
講演中に1人手を上げて質問しようとしているのが見えたが、見えてないふりをした(笑

伊藤さん
英語を頑張るより、アメリカは日本より技術で凄いということもないので、しっかりと説明できるプレゼンが大事だと思っている。
スキルを気にするよりはマインド。チャンスがきたら行っちゃえ、的なマインドが大事。

谷本さん
まず仕事を頑張れ。それでそのネタを話せ。
普段から話すことを心がけていれば、そのぐらいの差しかない。
趣味の範囲で話そうとしても、意味がなかったり面白くなかったりする。実際に仕事で使った痛みがないから聴衆に響かない。
なんらかの箔をつけないといけない。JJUGの幹事、とか、過去のJJUGとかのスピーカーの経歴、とかをCfPでアピールする。

寺田さん
コンテンツ選ぶ側はORACLEの人だけでなく、コンテンツ委員会みたいのがある。
Javaに精通した人が選ぶので、流行りとか、為になりそう、というのを題目にして、ちゃんとリファレンスを付ける。

桜庭さん
CfPを締め切り間際に出すとだいたい落ちる。
締め切りが終わってから登壇者を選ぶのではないので、なるべく早くCfPを出したほうがいいのは絶対。

寺田さん
参加者は、参加するセッションの選択もちゃんとしないといけない。
ハズレのセッションとかも結構ある。

谷本さん
CfPを出す時に、過去の発表の動画が明確に求められた。それでプレゼンスタイルをチェックされる。
なので、日本語でセッションしたときの動画を提出した。楽しそうに話してる動画を出した。
ぼそぼそとしゃべる人は、動画で落選するはず。

Q4.
Java Oneでスピーカーをやったらこんなメリットあった!というのがあれば教えて下さい。

伊藤さん
スピーカータグを貰えた。(首に掛けるやつ)

寺田さん
チケットが無料になる。あと、スピーカー専用の待機ルームがある。

谷本さん
転職しやすくなる。Java Oneに登壇してから、「転職しませんか」という案内が週に10通くらいくるようになった。
でも、登壇して会社の顔になると、転職するのは大変だと思う。

Q5.
来年スピーカーになりたい、と思っている皆さんに最後一言おねがいします

谷本さん
以前私が登壇スルことになった時、山本ゆうすけさんが、「俺も出せばよかった」と言っていた。
なので「行きたい!」と思ったら、まずCfPを出すべき。とにかく出す。
私はCfPは2本提出した。日本の素晴らしさをアメリカの人々にアピールしたい。

寺田さん
山本さんはCfPを4本出していた。

伊藤さん
仕事を頑張るのやっぱ重要。
今年から登壇し始めたが、これまでの仕事で積み重ねてきた経験と自信があったから出来た。
なので仕事の普段の積み重ねは大事。
チャンスがきたらやってみよう、というアンテナが大事。

おわりに.
最後にパネラーのみなさんから一言。

寺田さん
Java OneやJJUGに関わらず、日本の技術者は優秀だと思う。
なので日本の技術者のパワーを世界に知ってもらうため、そしてコミュニティが更に広がっていくためにも、壇上に立って、自分の経験値とかを発表してほしい。
そうすればコミュニティも更に盛り上がるし、世界へも、日本はこんなに凄いんだ、と見せられるので、聞いてるだけでなく、登壇者側に立つように意識してほしい。
Javaの発展のために。

谷本さん
ポイントは2つ。
・コミュニティ盛り上げていきましょう
・仕事、頑張れ。

コミュニティとか勉強会に参加すると、それだけで勉強した気になる。
でも、一番成長するのは仕事。
勉強会とかでキッカケを得て、良い仕事に繋げる。
それが周りも発展させて自分も成長する道。
最近はJavaもエンジニアの平均年齢が下がってきているので、そーゆうのもで盛り上げていければと思う。



おまけ

参加者さんのツイートより。素晴らしい~






★感想:
こーゆう最新の情報を聞くとワクワクしますね。
最近、私も会社でJavaでコード書いたり、次期フレームワーク開発の仕事に関わったりと、テクニカルな仕事が増えてきました。
仕事のベースは常にJavaなので、こーゆうイベントで得られる情報はとても貴重です。

懇親会も参加したかったけど、今日は用事があったので不参加。懇親会も盛り上がったようで。
月末のJJUG CCCも楽しみです。

関係者の皆様、ありがとーございました。
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