connpass
https://wingarc1st-spqi.connpass.com/event/155552/
Togetter
https://togetter.com/li/1435759
アジャイル関連のお仕事やってるので、興味深いテーマだったので参加してきました。
Agile Testing Days2019の参加者さんによるパネルディスカッションがメインで、会場の雰囲気はこんな感じ。

ビールと軽食も用意され、イベント冒頭からみんなで飲食しながらの進行です。
お腹すいてたので、マジ感謝でした~
聴衆からの質問に対しパネラーの方々が答える形式メインで進みました。
以下、ダラダラとメモ。
英会話スキルどのくらい必要ですか?
・英語なんて気合でしょ。
・英語にナーバスになるより、リサと話たい!とか情熱的になったほうがいい。
・開催地がドイツだから、みんな英語が母国語じゃない。ゆっくりしゃべる。
・インド英語がきつかった。
・よくわかんないこと言うと、「それってどういうこと?」と聞いてくれる。
--- ファシリテーターによるタイムボックス確認 ---
このテーマを続けたいか、次のテーマに行きたいか、聴衆にハンドサインで確認する。
・親指を上げる 👍 → 続けたい
・親指を横に水平にする → どちらでもよい
・親指を下げる → 次のテーマに行きたい
親指下に向けるのは抵抗ある。#WaAgileTesting
— rr_robert (@rrrobert10) November 26, 2019
これは確かにあるかも(笑
アジャイルで品質の担保はどうするか?
Q.
本番リリースするときに、プロダクト品質がどう担保されてるのか、今は基準がない。
他のトコがどう担保してるのか知りたい。
A.
・アジャイルって最初の頃からテスティングが入ってる。
・誰が誰に品質を担保するんでしょう?担保って?
・品質を誰に担保するかによる。
・アジャイルでテストしながらやってると、自分で自信を持つようになる。Confidence(自信・信頼)という。
・「これで大丈夫でしょ」とみんなが思えばOKとしてる。その積み重ね。
・担保のベースは、開発者。品質を担ってるのは開発者自身。QAはそれを助けてるだけ。
・自分たちの自信を積み上げていくのが、アジャイルの品質担保。
・ステークホルダー全員がテストとかレビューとかで品質を上げていく。
・「基準ってどうすればいいか?」と言われたら、「ありません」と答えた。
・これから始まるプロジェクトは新しくて唯一なものであり、プロジェクトごとにいろいろ違うので、最初に基準なんか決められない。
・やってみないと分からない。
・「可観測性 (Observability)」という概念があって、モニタリングしてるだけじゃダメ。
・「可観測性 (Observability)」はアジャイルテストの4象限の右上の領域に追加されたワード。
・QAという部隊は、テストする部隊じゃなくて、それをするためにどう動くのかとか、開発を助けるための動き方とか、設計を改善していくとか、QAが助けるのもあるのかな、と思う。
テストが何も無い状態から、テストの良さを実感できる楽しい取り組みとかありますか?
Q.
今のプロジェクト、新人にとりあえずテストやらせちゃう感じになってて、面倒くさい作業を押し付けてる感ある。
テストの良さを実感できる取り組みとかあれば教えてほしい。
A.
・テストを2つ作って、掛け合わせる。両方のテストが99.9%なら、掛け合わせれば99.9999%になる。
→ 2つのテストの結果を突き合わせて、結果が違うところだけ見るとかすれば効果的。
・なぜコード書いた人がテストを書かないんですか?
・品質に関するプロフェッショナルとして、Quality Ownerを採用した。
・テストしないとダメですよ、と教えまくった。開発者に品質に関する教育をして、品質の大事さを教えるの大事。
・まずマニュアルテスティング(手動テスト)を教える。
・リスク分析のワークショップをやる。
・テスト自動化に取り組んだら、次はツールを選定してテストの幅を広げる。最終的にはObservabilitに行く。
・分析できる仕組みを作っていく。
・ユーザー視点や品質責任の観点から、フィーチャーチームをコンポーネントチームに戻す話があった。
→ ブロッコリー氏のスライドの45ページから48ページあたり
・一気に、「さあテストだ!」と始めるのは良くない。まずは、ヤル気のある2~3人から始める。
・その工数を確保するのは経営者と話して、やってみて、良い効果があることが分かって、他の人に分からせて広げていく。
・ボトムアップに広げていくのがいいよ。
今回のイベントの趣旨
・Agile Testing Days2019の良さを社内に説明したいけど、上手く伝えられない、というのがあって、じゃあイベントで話しちゃえ、というのが発端。
・Agile Testing Days2019に行った人たちが楽しそうに話せば、盛り上がる空気感を伝えられるのでは。
・1つの会社だと、Agile Testing Days2019で同じ空気を満喫した人がいないので、それが出来ない。なのでイベントにした。
海外カンファレンスへ行った理由
・「テストに関する良いカンファレンスが日本にあるか?」と聞いたら、「日本には無い。海外にいってこい」と言われた。
・ソフトウェア品質管理研究会(SQiP研究会)とかJaSSTソフトウェアテストシンポジウムとか、固いイメージあるけど、Agile Testing Days2019はめっちゃ楽しかった。
・アジャイルを知った時から、「テスティングどうしたらいいか」というのが国内に議論がなかった。
・憧れていたたけど行けなかった。自腹は高い。
・自分がスピーカーになる飛行機代とホテル代でる。
・2年くらい投稿したけど落ちた。10年くらいかけてやっと行けた。
・アジャイルテストを突き詰めたいという好奇心。
・会社から費用が全部出た。お金が出たけど行かないという選択肢もあった。
・日本でICSTというイベントがあって、英語で質問とかすることで、日本でのテストがどう通用するか、世界に通用するか知れたので、海外に参加することにした。
※ ICST: IEEEが主催するソフトウェアテストに関する世界最高峰の国際カンファレンスだそうな。
・確か2012年くらいにAgile Conferenceがソルトレイクシティであって、ジャネット・グレゴリーが来てて、「実践アジャイルテスト」の本を知って、行きたいなぁ、と思った。
実践アジャイルテスト テスターとアジャイルチームのための実践ガイド (IT Architects' Archiveソフトウェア開発の実践)
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売り上げランキング: 94,913
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・Agile Testing Daysが楽天テクノロジーカンファレンスと毎年重なってて、行けなかった。退職していけるようになった。
・4年連続でいってる。
・アジャイルを社内で普及させるのにテストがボトルネックになってて課題があったので、情報収集したりしたいなぁ、と思ってた。
・「実践アジャイルテスト」の読書会をやってるけど、第5部が素晴らしい出来。アジャイルテスターは何をするべきか書いてある。
→ 本出たの2009年だから訳語が確立されてなかったので、原著とかも確かめながら読んだ。
さっきのQuality Ownerの話で、フィーチャーチームよりコンポーネントチームの方が良かった話もうちょっと聞きたい
・元々フィーチャーチームだったのを、コンポーネントチームに戻した。
・フィーチャーチームはいろんなコンポーネントを跨ぐので、いろんなチームと整合性を合わせないといけなくて、テスト自動化を組みにくくなる。
・コンポーネントに誰が責任を持つのか、責任の所在が分からなくなったので、コンポーネントに対してチームを割り当てるという話。
・スクラムの文脈だと、フィーチャーチーム推奨、というのがある。でも、コンポーネントチームの事例もあるよ。
・たまたま、ここはテストの自動化がこうやったほうがよかった。
・普通にやるとコンポーネントチームになる。コンウェイの法則。部署=コンポーネント。
・何が問題かというと、改善したい時に、複数のコンポーネントに跨ると押し付け合いが始まる。
・そうじゃなくて、コードの共有所有をして、どのチームもどのコンポーネントでも直せるようにする。
・LeSSの提唱者のクレイグ・ラーマンがそう言ってる。
・フィーチャーチームの方が品質が曖昧になった、という事例もあったという話。
・マイクロサービスの2ピザチームの思想は、その人たちが独立してリリースできるようにするということ。
・各サービスが独立したDBを持って、API連携で疎結合にする。あれはフィーチャーチームの先を行ってる。
・チームの中にシステムを全部入れちゃう。
フェス感
・日本に無くて、Agile Testing Daysにあるものって何だろう?
→ 「フェス感」だね。
・カンファレンスだと、偉い人の話を聞く。それは嫌いだよね。
・地元のお祭り。手作り感。今年も祭の時期がきたからやらないとね、みたいな。
・Agile Testing Daysは、教えてくれる場ではない。参加者は開発者なので、「俺の経験はこうである」というのを語る場。コンサルとかではない。
ブロッコリータイム: Agile Testing Days 参加報告
このスライド見てねhttps://t.co/i3ydmTZwaz
— broccoli (@nihonbuson) November 26, 2019
#WaAgileTesting
10分間で探索テストを説明する方法
・一番の押しは10分間で探索テストを説明する方法。
・探索的テストのポイントは3つ。
・探探索的テストを実際にやってみましょう。
20個の質問を参加者がして、ブロッコリーさんがYes/Noで答えて、ブロッコリーさんが思い浮かべているものを当てる。
1.無機物ですか? → Yes
2.動きますか? → No
3.建築物ですか? → Yes
4.美しいですか? → Yes
5.固いですか? → Yes
6.日本にありますか? → Yes
7.10年以上前からありますか? → Yes
8.東京にありますか? → Yes
9.このビルから見える範囲にありますか? → Yes
10.展望台はありますか? → Yes
11.赤いですか? → Yes
12.「と」から始まりますか? → Yes
→ 答え: 東京タワー
・ふりかえり。他にどんなことができたか?
・aSPAを意識しましょう。ぐるぐる回そう。
・リグレッションテストは機械的な自動テストでばんばんやって、残りの部分を探索的テストでスキルを駆使してやる。
クロージングキーノート
・ドイツと南アフリカに住む二人の話。凄い良かった!
・2016年にAgile Testing Daysで出会って、「お互い離れた土地だけど、学習パートナーとして一緒にやっていこう」と約束した。
・それからの二人の行動と成果が素晴らしい。
ブロッコリーさん大変だった事件
・「日本人っぽい人が倒れていて、助けてほしい」と、川口さんに声がかかった。
→ 見に行ったら、ブロッコリーさんのことだった。
WACATE
・ホテルで夜通しテストについて話すイベントが、日本だと無い。
→ WACATE : 若手テストエンジニア向け勉強会・ワークショップ
・泊りの合宿で、夜通しテストについて話す。
・ワークショップ中心。
・今年は12/14~12/15。
アジャイルテスティングの守破離
Q.
藤村氏をパネラー席へ召喚
→ 藤村氏 「アジャイルテストの守破離を知りたい」
#WaAgileTesting https://t.co/Cu2T0BbRRQ
— Yasunobu Kawaguchi (@kawaguti) November 26, 2019
QA/テスター
・QAの人は、まず、プロジェクトの中に入りましょう。
・QAは仕様書に対するベリフィケーションが基本で、受け身。そこから変える。そこが守。
・テスターがどうアジャイルに入るかの話。
ハッピーパスのテスト
・まず「ハッピーパス」を分析して、ハッピーパスのテストをしよう。
・まず正常系の一番優先のルートを実装し、そこをテストする。
・エンドツーエンドテストより、まずハッピーパスのテスト。
・ハッピーパスのテストは、テストはどこからやるか、の守。
・「ゼルダの伝説」の開発は、それまではまとめてバグ取りでテストやってた。
・オープンで複雑になりすぎて、早くからテストやり始めた。
・リンク(主人公)が目覚める話からガノン(ラスボス)を倒すまでの自動テストを用意した。
・必ずラスボスを倒せることが担保される。ゲームを複雑にしても解けるパスを自動テストさせた。
・ハッピーパスを通す。CI/CDもそこから。どんどんパスを増やす。それも守の範囲。
Q. by 藤村さん
・エンジニアは型を学ぶ必要がある。
・そのあと、品質を上げるために何をやるか?
・スキルを身に着けるためのステップの守破離を知りたい。
A.
・「守」は、テストを地道にやる。
・「破」は、どこを省くか、とか、ここから攻めましょう、とか、考えられるようになること。
・「離」は、経験と知識の限界点の先へ行く。
・アジャイルテスティングに載ってるのが守?
フィーチャーチームとコンポーネントチームのQA観点の区分けってある?
A.
ない。(瞬殺)
QA
・開発者ってバイアスかかっちゃうので、違う視点のQAとかに見てもらうの大事。
・QAに見てもらえると嬉しい。
・アジャイルテスターとは何か?と考えると、以下が違うのかな。
・もともとのQAは、開発者とQAは、仕様書を別々に読んで、別々に作業しましょう。
・アジャイルテスターは、開発者と一緒に仕事しましょう。同席して一緒に作業しましょう。
・一緒に仕事すると、すぐフィードバックできる。
・全部できてからテストするんじゃなくて、途中でテストするほうが早いよね。
感想
Agile Testing Daysってほとんど知らなかったけど、今回このイベントに参加していろんな気づきがありました。
パネラーの皆さん、情熱とユーモアがあって、こーゆうざっくばらんなイベントも良いですな~
また次回もあれば、アジャイル観点でのテストなお話、いろんなの聞いてみたい。
関係者の皆様、ありがとーございました。