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「アジャイルサムライDevLOVE道場二周目 第一回 インセプションデッキ(前編)&(後編)」に参加しました

2012/9/8(土) & 2012/9/23(日)
「アジャイルサムライDevLOVE道場二周目 第一回 インセプションデッキ」に参加してきました。

Zusaar(告知サイト)
http://www.zusaar.com/event/368007

会場はJR有楽町駅から数分の「ぐるなび」さんで、参加者さんは25人前後でしょうか。

今回のDevLOVE道場の位置づけは、「全力で剣を振って、失敗できる場」です。
「実践の場、失敗できる場」ってのは、いいですね~。やっぱ本読むだけでなく、実践が大事です。

今回は以下の書籍をターゲットとして、3~5章のテーマ「インセプションデッキ」の作成を実際に行いました。

アジャイルサムライアジャイルサムライ"達人開発者への道"
(2011/07/16)
Jonathan Rasmusson


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ちなみに9/8と9/23の二日間を、以下のように割っています。

■9/08(土) :
 プロジェクトにまつわる「なぜ」を明確にするためのインセプションデッキを作成する。
 (主にアジャイルサムライ第4章『全体像を捉える』の内容)

■9/23(日) :
 プロジェクトを「どうやって」実現するかを明確にするためのインセプションデッキを作成する。
 (主にアジャイルサムライ第5章『具現化させる』)


1日目(9/8)

システム開発の背景
今回は題材として、以下のテーマが与えられました。

我々(PO)は、中堅旅行会社の企画部門に所属している。昨今、同業他社による価格競争の波にさらされ、収益が低下。そこで、所得が相対的に高い中高年にターゲットをしぼった商品の販売を展開していく方針が経営として決まった。経営者から、企画部に対して、最近、利用者を爆発的に増やしているスマートフォン向けの試作サイトを企画、構築するように司令が下った。企画部担当者は、開発者の皆さんに相談を持ちかけたのだった。
@ryu22e さんのブログから抜粋)

なお、プロダクトオーナー(PO)はスタッフさん方々が担当してくださいました。
スタッフさんが各チームに1名ずつPOとして入り、各チーム6人前後でインセプションデッキを作ります。
ちなみにスタッフさん方々、今回の勉強会のためにスタッフミーティングでPOの役割をかなり煮詰めてくださったようです。素晴らしい!


チーム名称の決定
最初の課題は、チーム名称の決定です。
チームでいろいろ案を出し合った結果、ウチのチーム名は特攻野郎Aチームになりました。
チーム名自体は某有名な作品のパクリですが、今回は以下の意味をその名前に込めています。

・Aチームの「A」は、Agileの「A」を表す。
・「A」はアルファベットの「先頭」ということもあり、今回の勉強会でも先頭に立って特攻する気持ちを出す。

あと、実際に「特攻野郎Aチーム」って単語は5章のP.92にも出てくるんですよねー


我々はなぜここにいるのか?

このフェーズでは、プロジェクトで作ろうとしているものの背景にある「なぜ」を明らかにします。

20120908_devlove_1.jpg

このフェーズでは、以下の観点を元にチームで「WHY」を徹底的に考えます。
 ・この案件で実現したいことを徹底的にPOにヒヤリングする
 ・なぜそれが必要なのか、チームの中で繰り返し問いかける

上の模造紙を見てもわかりますが、かなりの付箋が書き出され貼られています。
やっぱ二日間あるとゆーことで、徹底的に議論する時間が確保されている点は良いですねー
ここで「HOW」から入らず、チーム徹底的に「WHY」を考えたことがこの後のフェーズでも活きました。


エレベータピッチを作る

次に、ごく短い時間でアイデアの本質を伝えるための「エレベーターピッチ」をチームで作りました。

20120908_devlove_2.jpg

短いフレーズで本質や核心を伝えるのって、難しいですよねー。。。
なんどもチームで読み上げて、全体のニュアンスを確認したり、試行錯誤しました。
あと、前のフェーズで徹底的にWHYを議論していたか否かで、ココはずいぶん変わってくると思います。

エレベータピッチのテンプレートを使って作成した、ウチのチームのピッチは以下のとおり。

「今までの旅行では分からなかった新しい発見や経験したことのない旅を」したい

「旅慣れた50歳以降のお金に余裕がある夫婦」向けの、

「F2F(仮)」というプロダクトは、

「旅行企画アシスタントサービス」です。

これは「いつでもどこでもFace to Faceに近い形でお客様にとって最適なプランを提供することで成約率を上げる」ことができ、

「既存の旅行サイト」とは違って、

「行きたい場所、やりたいことを柔軟に提案できる機能」が備わっている。


プロダクト名だけ決まってなかったので、(仮)と付いてます。
そういや、最後までプロダクト名って仮のまま、決定せず終わっちゃったなぁ。。。
あ、でも、なんかシュタインズゲートの「電話レンジ(仮)」みたいでちょとカコイイ。。かも?


やらないことリストを作る

プロジェクトのスコープへの期待をマネジメントするために、やることやらないことリストを作成しました。

20120908_devlove_3.jpg

特に「やらないこと」を洗い出すのはスコープを決める上で大事だと思います。
特攻野郎Aチームでは、やること、やらないこと、あとで決めること、として以下を挙げました。

やるやらない
・Face to Face Interface
・オペレータとつなぐ機能
・メール問い合わせ機能
・検索履歴取得機能
・アプリから電話をかける機能
・最適なオペレータに振る機能
・プランを検索する機能
・既存サイトの会員情報を流用する
・24時間対応
・契約の成約
・会員登録の必須化
あとで決める
・タブレットの貸し出し
・旅行中の情報提供
・専用アプリにするかWebアプリにするか

特に、「やらないこと」を明確にしておくのは重要ですね。
お客さんに過度の期待を抱かせてあとでガッカリさせるよりかは、最初から「やらない」としておいたほうが
お互いにとってよいことだと思います。


KPT

1日目(9/8)の最後に、振り返りとしてKPTを作成しました。

20120908_devlove_4.jpg



Keep
1.自分ごとで思いを持って考えられた
2.臨場感を持って検討できた
3.Whyを考えられた(Howに引っ張られなかった)
4.POをおいて一緒にブレストできた
5.このメンバーで第二回(9/23)もやりたい
Problem
1.暑い
2.papandaさんが「へぇー」と言う
3.部屋に時計が無い
 → 時間配分
4.意図を掴むのが難しい
5.WhyとHowの分離
6.WFに毒されていた
7.文脈が違うメンバーでの共通認識
Try
1.会社でやってみたい
2.etc

■Keep
1.と2.ですが、これは私も凄く感じました。
仮想のテーマを元に議論をしているわけなんですが、チーム全員、本気で考えて本気で議論するんですよね。
これはとても良かったことだと思います。

3.ですが、Whyを徹底的に考えると指針がブレず、本質を押さえた議論を進めることができます。
最初に「なぜ」を突き詰めることは非常に重要ですねー。今後も意識しようと思います。

4.ですが、ウチのPOさんは非常に積極的に自分の思いを伝えようとし、ファシリテートし、
チームを導いてくれました。 なので最初から最後まで、POとチームが一体となって議論できました。
POがこれほどチームに溶け込むと、こんなにも一体感を持って議論し突き進むことができるのかー、と驚きでしたね。これが「チーム全員が同じ方向を向く」という威力なのか。。。
POをチームに巻き込むことの重要性をマジ実感しました。
ちなみにウチのチームのPOは @jun116 さんでした。感謝!

5.ですが、チームの一体感は非常に良く、次回もこのメンバーでやりたい、という意見です。
かなり良いチームでしたねー

他にProblemとTryもいろいろ挙がりました。
---

ここまでが一日目(9/8)でした。
この後の懇親会にも参加して、いろんな意見交換もできました。


2日目(9/23)

こっからは2日目(9/23)です。1日目(9/8)のWhyに関する議論を踏まえ、Howに迫りました。

マスターストーリーリストを作る

1日目(9/8)の議論を思い出すことを兼ね、以下の観点を元にマスターストーリーリストを作成しました。
・足らないものは無いか
・要らないものは無いか

20120923_1_storylist.jpg

そこで @iwaoRd さんが紹介してくださった「共感マップ(Empathy Map)」という手法を使って整理してみました。

んで、「如何にユーザにボタンを押してもらうか」の突き詰めが弱いのでは?という意見が出ました。
なので、そこをまず考えることにしました。

ちなみに、共感マップをテーマにした勉強会が先日クラスメソッドさんであったようです。
ググってみるとこれらしいですね。

「BMG(ビジネスモデルジェネレーション)」で何かやる
https://www.facebook.com/events/452405461466434/

BMGや共感マップって、私、始めて知りました。こーゆう手法もあるんですね。勉強になります。



解決案を描く

次に、マスターストーリーリストを実現するためのアーキテクチャを概要レベルで考えました。以下が目的です。

・ツールや技術に抱く期待をマネジメントする
・スコープを可視化する
・リスクをPOに伝える

20120923_2_architecture.jpg

今回は「Face to Face」を実現するためのリアルタイム応対システム(チャットやTV電話)をどーゆう技術で実現するかが鍵なので、そこを中心に検討しました。

例えば、HTML5のWeb Socketを使うだとか、Cookieでアクセス履歴を取れるようにするとか、プログラミング言語やフレームワークはどーする、だとか、等など。

クライアント■PC or スマフォ
■ブラウザの種類を絞る
 ・IE6は対応しない
■採用する技術
 ・Javascript (node.js)
 ・HTML5
 ・jQuery
サービス(サーバ)■Webサービス
■DBMS
■リコメンドを生成するロジックは必要
■ブログパーツ
■HTML5(Web Socket)
■オペレータ接続機能
■Cookieにユーザの訪問回数を保存
オペレータ■顧客情報(個人の検索履歴や会員情報)を表示するPage
■電話機能
その他 ■釣れそうな人を引っ掛けるにはどうする!?
■アクセスログからのFilter
■成約数の多い人は積極的に?
■アクセス者のIPアドレスの動向調査が必要


このへんは今までのデッキとは少し趣が異なり、エンジニアのテクニカル要素が深く関わってくるトコですね。


トレードオフ・スライダー

何を諦めるのかをはっきりさせるため、トレードオフ・スライダーを作成しました。

20120923_3_tradeofslider.jpg

まず、スコープ・予算・時間・品質の四天王に優先度を付けます。
ウチのチームは、「時間 > 予算 > 品質 > スコープ」の順序で優先度付けを行いました。

次に、この4要素に「捉えどころのないもの」として以下の要素を追加しました。

■シンプルさ
■セキュリティ
■スケーラビリティ
■もてなし

上記4要素を追加した順序付けは以下のようになりました。

時間 > 予算 > シンプルさ > 品質 > もてなし > スコープ > セキュリティ  > スケーラビリティ

特に「もてなし」がミソです。
今回のサービスはFace to Faceで接客することでお客様を「もてなす」んですが、こーゆう単語を
優先度付けの対象として抜き出すことは非常に難しかったです。
表現したいニュアンスを表す単語を見つけるのが、とても難しい。
ひとまず「もてなし」という単語を抜き出しましたが、これがベストだとは思っていません。
でも、微妙なニュアンスを名前付けして議論対象に乗せる、ということは非常に重要です。


何がどれだけ必要なのか ~「Aチーム」を編成する~

このミッションをやり遂げるためのチーム編成について考えました。

20120923_4_ateam.jpg

最初に、開発期間を約2ヶ月と決め、スコープから工数を人月ベースで算出し、6人月としました。
なので、エンジニアが3人必要になります。
またそれとは別にPM&PO的な立場を1名追加して、計4名としました。
また3名のエンジニアの強みや期待することについても洗い出しました。

人数役割強みや期待すること
1PM・ステークホルダーとの折衝
・顧客をマネジメントする
・状況の把握
・報告
3PGPG1・クライアントサイドの技術
 - HTML5
 - Javascript
 - UI設計
 - オペレータのView実装
PG2・サーバサイドの技術
 - Javascript (node.js)
 - HTML5 (Web Socket回りの実現可能性の検証)
 - リコメンドのfilter/mapの設計・実装
PG3・インフラまわり(テスター)
 - TDD
 - CI
 -  開発環境・リポジトリのメンテ
 - ハードウェア構成の設計

3名のPGは、役割を固定するのではなく、互いが強みを活かしてカバーし合う感じです。



KPT

ここまでの検討でインセプションデッキの作成自体は終わりになり、最後にKPTで振り返りを実施しました。

20120923_5_kpt.jpg

Keep
・雨にも耐えて参加した
・サービスを考える視点
・起点(ユーザにボタンをいかに押させるか)に着眼
・etc
Problem
・各フェーズの落とし込みに時間がかかる
・他のチームの人にも技術質問したい
・トレードオフスライダーのデフォルト4つ以外の、捉えどころのないものの洗い出しがムズい
・etc
Try
・コア技術は、調査してから先に進む
・他のチームとの共有
・実際にサービスとして使えそう
・etc

最後に各チームのKPTを共有してたときに、「インセプションデッキはWhoの要素が弱い」という意見が出ました。
誰をターゲットにするか、という点は、エレベーターピッチにしか出てきません。
なので、ペルソナが有効かも、ということでした。確かにそうですねー。


★まとめ:

インセプションデッキを二日間かけて作る、という発想はとても良いと思います。
まず、徹底的にWhyとHowを考える時間を確保ことができます。
また、1日目と2日目の間に、1日目で検討した内容の技術的実現性などを調べることができます。

あと、今回スタッフさんがPO役をこなしてくれたのも素晴らしいですね。
おかげで本気の議論ができたとおもいます。

こーゆうイベント、またやってほしいです。

運営者さん、会場提供者さん、特攻野郎Aチームの皆さん、ありがとうございました。
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